2014年10月30日

「北海シマエビ」と「シマエビ」

皆さんは北海シマエビとか、シマエビはご存知だろうか?聞いたことあるわ。という方は多いのではないだろうか。

しかし!!シマエビと呼ばれるエビが二種類居る事はご存知ないであろう。

「?どういうこと?」

結論から書いてしまいましょう。下記の「ホッカイエビ」と「モロトゲアカエビ」という別の種類のエビなんですよね。そして、棲んでいるところ、食べ方なんかも異なってきます。それをざっくり紹介したいと思います。

@標準和名:ホッカイエビ(通称:北海シマエビ)
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A標準和名:モロトゲアカエビ(通称:シマエビ)
シマエビ.jpg


食べ方の違い
ホッカイエビは、茹でた状態の写真。モロトゲアカエビは生の写真。
ホッカイエビは、茹でてボリボリ食べるもので、基本的には生で刺身にはしない。その理由は、汽水に棲んでいるエビなので、菌数の問題があって生色はしないんですよね。だから、基本は加熱して食べる。生で無理やり食ったとしても、あんまり美味しいわけではないし、刺身で食べて良い状態の時間が非常に短い、という事ですね。
モロトゲアカエビは、刺身で非常〜〜に旨い。これは、甘エビ、ボタンエビに近い種類なので、当然刺身。まあ、浜の人は飽きてしまって塩焼きがいいなんて言ってると思いますがね。笑。


棲むところの違い
上にも書きましたが、ホッカイエビは汽水(海と河のあいだのあたりで、海水と真水が混ざっているところ)に棲んでいますね。サロマ湖、能取湖(網走)、野付半島、厚岸湾、宗谷湾(稚内)という感じですね。
モロトゲアカエビはというと、日本海がメインですね。海のエビというわけです。羽幌のモロトゲアカエビ(シマエビ)、甘エビは絶品。そりゃあ刺身でしょ?って感じなんですよ。


食べ方が異なってくるので、この両者の違いは認識しておいたほうがいいですね。昔、水産会社に居たときに、これを間違ってしまい、めちゃくちゃ怒られた苦い想い出があるので、今回このように違いを書いたんですよね。基本的に、北海シマエビとシマエビと一応は分けて呼んでいる場合が多いので、そのあたりで認識しておいたら良いですね。

ケド、、、昔、函館の回転寿司でシマエビ(モロトゲアカエビ)を北海シマエビ(ホッカイエビ)と表示してあった事は確かなんだよな。。。それで、認識違いを起こしていたんですよね。言い訳にもなりませんが、皆さんが間違えることが無いように、と思って投稿いたしました。

見かけたら意識してみてください。
posted by DJカニ at 13:40| Comment(0) | えび | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月28日

ブドウエビ 羅臼産

久しぶりに鮭鱒以外の投稿になりますね。季節なので、書いておきたい事が多かったので、まあ仕方ないとしましょう。

ブドウエビ

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エビ上目‐十脚目‐抱卵亜目‐コエビ下目‐タラバエビ科‐モロトゲアカエビ属‐ヒゴロモエビ

正式な標準和名は「ヒゴロモエビ」と言うようですね。ヒゴロモの緋(赤の意味)、衣(ころもの意味)という事ですね。そのとおり、殻は赤いですね。本当にブドウみたいな色。デラウエアみたいな感じですね。形状は、トヤマエビ(一般的にはボタンエビと呼ばれるエビ)とほとんど同じです。トヤマエビについてはコチラ
※別に正式標準和名がブドウエビというエビは居るそうですね。

1歳でオスとして成熟。4歳まではオスで、その後5歳からはメスに転換するようですね。産卵期は春先。

ヒゴロモエビ P. coccinata Urita, 1941
体長20cmほどの大型種で、体は丸っこい。体色は紫色で、体の各所に赤の大きな斑点がある。オホーツク海南部、北海道〜三陸の太平洋岸に分布し、水深400-600mほどの深海の砂泥底に生息する。体色が紫色なので「ブドウエビ」とも呼ばれるが、標準和名の「ブドウエビ」は別種 P. miyakei Hayashi, 1986 を指す。食用に漁獲されるが、大卵少産で繁殖力が低く、20世紀末頃から資源の枯渇が深刻となっている。
wikipediaヨリ


幻のエビと呼ばれ全国的にもてはやされているようだ。確かに、札幌でもそんなに見かけませんね。東京に居た頃も見かけた事はないかな。9月に羅臼を訪れた時に「活」のブドウエビがあったので、迷わず食べてみたのです。産地としては、北海道から三陸太平洋、となっているが、羅臼が有名なんでしょうかね。

漁期は、6月末頃に試験操業をして、7月から解禁、9月下旬までのようです。と、するとギリギリセーフ!!という事でした。ラッキーですね。

食べ方は、やはり刺身。皮を剥きます。
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皮を剥くと、鮮度が分かる。どういう事かと言うと、、、

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鮮度の良いエビは頭を剥くと、色目が身の方にしっかりと残ります。これで見分けましょう。冷凍のモノも同様です。凍ったものでも、刺身でもボイルでも同じ状況が観察されます。

ミソも入っています。楽しみ。。。このミソと呼ばれる部分は、やがて成熟すると卵になるんですよね。
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正面から見た図。良い感じに生意気な顔してますね。鮮度も良さそう!ま、さっきまで生きてたから当たり前なんだけどね。
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ブドウエビの身の写真です。
赤い色も、赤みがやや強いような気がしますね。尻尾も当然ながら真っ赤です。
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参考
トヤマエビ左とイバラモエビ(ゴジラエビ)右の剥き身。上にある写真との違いは分かりますでしょうか?
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味、食感
旨い!身の食い応えが力強い!甘みが強い。上手いこと表現できないんですが、トヤマエビやゴジラエビとの違いは、確かにありましたね。
強い甘みとボリッとした食感がいいですよね。特に活モノの食感は気分がいいくらい。旨味は、朝〆て、昼くらいに食うのがいいのかな?甘みが増しますよね。さらに浜の人たちはそれにも飽きて、塩焼きが最高!なって言っちゃっていますね。笑。
にしても、旨かった。値段は張りますが、たまには良いのかなと思いますね。値段が高いのは希少性ゆえ。そういう意味では、トヤマエビでも全然いいですしね。普段は小型のトヤマエビをおやつ代わりにかじっときましょう。

ブドウエビも、ちょっとハレの日に口に出来るような売り場があればいいなと思っています。そんな場所を提供できたらと思いますね。ネット等で調べてみると、特別な凍結方法で販売しているところもあるようなので、解凍モノも試してみたいと思います。

札幌などで、すすきのなんかの居酒屋さんに行くと見かけるときがあると思うので、試してみてはいかがでしょうか?このエビもいずれ食べられなくなるのかな。。。

posted by DJカニ at 14:58| Comment(0) | えび | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月25日

秋鮭の食べ方アレコレ

広尾の秋鮭、ウトロの塩ジャケを友人を集めてパーティー形式で楽しみました。結果的に、みんな大満足していただくことができました。そのときに作った料理を紹介しましょう。いいなと思ったら是非ともマネしてみてください!

@イクラ丼
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説明不要!ですよね。しかし、酢飯か?白飯か?海苔は?などというオプションもあります。好みですね。個人的には、少し粗熱を取った白飯にそのまま乗せて十分だと思います。海苔も良いんですが、ちょっと、邪魔する。そんな印象。

A親子丼(刺身VER)
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イクラ丼だけでもいいんですが、せっかくだからさ。アレンジを。刺身は、一度凍らせて、アニサキス対策です。以前、会社の後輩でアネザキスって奴がいましてね、いい加減なやつでしたね。笑。苗字が姉崎ってだけなんですが。キュウリは色合いってだけですがね。

B親子丼(塩ジャケVER)
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どうしても、生の鮭は嫌い、苦手だ、という方がいらっしゃいます。そんな時は、甘塩の塩ジャケと併せてもいいですね。塩ジャケじゃない生鮭だとちょっと味気ないと思うので、もしその場合は強めに塩をして焼いたので対応は可能だと思いますよ。ちょっと焼きすぎかな?位でちょうど良いと思います。いい塩ジャケはそれでも、プリッとしていますからね。こちらも根強い人気。

C焼き塩ジャケ(ご飯乗せVER)
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最もシンプルな日本人的な食べ方なんでしょうな。これについては、何も言うことはないんですが、是非とも、新モノの新巻鮭オスでやって欲しい。そうしたら、絶対焼き塩ジャケの印象は変わります。絶対に。

D焼き塩ジャケ
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新モノの新巻オス。これを焼くだけで相当旨い。日本酒と合わせてやると、、、たまらん!!先ほども書きましたが、プリッとしてるんです。スーパーで切り身で売っているのはなんでか、やっぱり水分が抜けちゃってる感じなんだろうなぁ。だから、新巻を買ってきて、ご自身で厚めに切って焼く。それを実践して欲しい。三徳包丁で十分出来ますよ!間違ってもチリ養殖銀鮭を買わないように!秋鮭を食べてね。

Eハラス塩焼き
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生秋鮭のハラス部分を切り取って、それを別にして焼きます。ちょっと強めに塩を振って20分おいて、焼きましょう。少し臭みも抜けるし、少し旨味も増すかな。秋鮭と言っても、ちゃんと脂と旨味はあるんですよね。表面の塩と相まって、旨いんですわ。間違っても、海外輸入の養殖モノのハラスを買わないでね。

Fムニエル
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これは、尻尾の方の身を使いましょう。なぜか、ムニエルはどうしても旨いから、比較的価値の低い尻尾の方の身を使っても十分に旨い。平べったいハズの尻尾の方の身が、ふっくらと盛り上がる。イメージ湧かないでしょう?食いにきてくれたみんなも、なんでこんな盛り上がるの??と驚いていましたね。理由は、、、なんでしょうね?鮮度?冷凍していないから、じゃないかなと思っているんですがね。塩をしていないから、という事もあるでしょう。水分を含んでいるんでしょう。本当にふっくら。味は、目をつぶって食べると、鶏肉?と間違えてしまう人もいるでしょう。魚が苦手というお子さんの魚への入り口として、いいんじゃないかな?と思います。作り方は、小麦粉薄くはたいて、軽く油を引いて、皮目から焼いて、裏返して、焼いて表面を固めます。その後、再度皮目を下にして、弱火にして、蓋をして、15分くらいかな。ふっくら!!旨い!!

Gホイル焼き
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これもね、秋鮭のうまさを十分に感じさせる食い方。アルミホイルの中には、レモンの薄切り、エノキ、塩、コショー、バター。を。白ワインを振りかけて。アルミで包み、中火で20分くらいかな。うんまいんだわ、こりゃ。

H生秋鮭刺身
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刺身はね、一度冷凍しなきゃいけませんよ。アニサキスがいるので。必ずいます。一晩置いておけばいいでしょう。サケの皮は包丁などは使わずとも剥がせます。方法をお教えいたしましょう。それは、冷凍状態(ほんの少しだけ表面が緩んだかなくらい)で引っぺがすんです。皮と身の間の脂を身の方に残した状態で、皮が剥がせます。一度チャレンジしてみてください。

I生秋鮭サラダ
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先述の刺身をサラダにしましょう。ドレッシングは、好みに合わせてなんでもいいんしょう。結構厚めにきっても、野菜の食感とあいますね。ケチって薄く切ると野菜に負けるかもしれません。

J鮭フライ
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北海道のスーパーなら、惣菜コーナーに鮭フライはほとんどの店で置いてますよね。しかし!やはり鮮度の良い、生の秋鮭で作った鮭フライは格が数段違う。ハッキリ言ってめちゃくちゃうまい。コレばっかりは、一回食ってみて欲しいわ。タルタルが合うんだけど、市販ので十分。だって、大事なのは魚を楽しむことだから、圧倒的な旨さ。それはどのタルタル使おうが、どのソースで食おうが邪魔はされないんだ。

K鮭のアラ汁
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アラ汁は、過去にも、乗せていますよね。優しい味だよね。アラ汁の過去の投稿はコチラ

L氷頭なます
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氷頭なますは過去に投稿してますね。コチラを参考に


とまあ、色々な食い方が出来るわけですよね。他にももっともっと、あると思うんです、しかし、DJカニの発想、スキルでは、これが限界でしょう!苦笑。

まだ、時期的に食べられるので、是非一尾まんま、卵を考えるとメスがいいですね、それを仕入れて食べてみてください!!近所の鮮魚コーナーで相談したら対応していただけると思いますよ。


◆オマケ
塩ジャケ、そうは言っても食い飽きる日もありましょう。そんな時は、鮭茶漬け。ダシは市販のモノでいいんじゃないかしら、よく言っていますが、そこまでこだわり過ぎないのも、ゆるい北海道STYLE!ケースバイケースで、自分なりのコダワリPOINTを定めるのが良いでしょう。
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旨いよ!
posted by DJカニ at 08:49| Comment(0) | 鮭・鱒 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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